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2011年03月20日

となりまちのはなし:震災後の気持ち

From:となりまちのはなし:震災後の気持ち|2011年03月20日17:35

東北関東大震災から1週間が過ぎました。

忘れてはいけないモヤモヤしたものを何か言葉に残さなければという

脅迫観念から頭のなかを言葉がかけめぐっていたのですが


同時に私なんぞが口にしないほうがいいのでは

という思いもありました。

書いた言葉が誰かを傷付けたり不快な思いをさせたり

私の感情だって常時揺れ動いているのだから明日後悔することが怖かったり。



身内や友人が沢山安否確認のメールや連絡をくれました。

ひとつひとつが迷いながら言葉を選び紡ぎながら

打ってくれたメールで

有難いし嬉しいし私もできるだけ真面目に返信を打ちました。


それは私の建前であって理想であって

本音は別のところにあるとしても

建前も本音も私のもので

どちらを取り出してもいいよね。



震災の当日は会社に居ました。

大きな揺れで走り出して逃げ出そうとした私を

動かないほうがいいと手をにぎってくれたパートさん

有難うございました。


おかげさまで怪我をせずにすみました。



自宅の状況は割愛。

沢山の家具や食器は壊れてしまいましたが

家があることそれ自体でもう充分。

水道・ガスの復旧に3か月かかろうと

なんだろうと黙って受け入れればいい話です。

適応すればいいはなし。

当日は近くの避難所で夜を明かしましたが


避難所は本当に寒くてひもじくて辛いです。

床は堅くて冷たいしプライバシーなんてないし

衛生面もひどいです。

皆さん大変な想いをされています。

まぁ、1日過ごしただけの私が言えることでは

ないんですが。



数日で仕事が再開し

ごちゃごちゃになってしまった物流倉庫の片付けに


追われました。

いつもやり取りさせていただいていた販売店さんが

流されてしまっていたり、亡くなられていたり、

社員さんのご家族も安否の確認が取れていない状況です。



震災の傷跡をすぐ側に感じます。

でも私の目の前ではない。飲み込まれてもいない。

身内や友人を失った方、津波に実際に逢った方、

ご自宅が地盤沈下で崩壊してしまった方、


車で移動中に打ち上げられたご遺体を沢山目にされた方、

目の当りにされた方の恐怖心や悲しみは

想像の範囲を遥かに超えていると思います。

きっとこんなふうに言葉にすることなんてできない。



戦時中を生き抜いた方が

戦争映画なんて絶対に見ない

とおっしゃっていたのに少し似ているような気がします。



震災3日目だったでしょうか。


我が家にも電気が復旧しテレビをはじめて見たときのこと。

街を襲う津波をなんどもなんども

壊滅した町をなんどもなんども

見せつけられて涙が出てきて

苦しくなってテレビから逃げてラジオに戻りました。

確かにそこに何百何千といた人たちが

跡形もなく消え去っていく様を

土地に染み込む歴史や思いや平和な生活を

一瞬にして飲み込んでしまった自然の脅威を


まるで珍しいものでも見るように好奇心にかられることも

傍観することも

真っ向から受け止めることもできなかった。

それが距離が近いということなのかな。

今まで見てきたどんな悲しいニュースも

家の外で起きていること、事実として

何度も目にしてきたのだから。

食卓で可哀想だねといいながら美味しいご飯を食べていたのだから。




震災後、日経新聞に書かれていた震災のコラムを読んで、

あぁこの人は悲惨な想いをされてない人だ、そんな文章だ、

とぽろっと旦那に話してしまったことがあります。

そんなこと言うんじゃなかった。後悔しています。

どんなこと言ってもどんな意見を持っても

震災のことに思いを馳せる、考えるそのこと自体が今はとても尊いことだと

思えます。

だから誰がどんな発言・行動をしても

私は私の思うように行動するだけだと思えます。




世の中が混沌としているのは昔からそうだし

こんな状態の今でも勿論そうです。

矛盾だらけです。

世界から日本の協力体制は絶賛されているなんて

聞いたけれどそれはある一点から見た意見。

助け合いの輪が拡がる一方で

犯罪も増えていて

友人の知り合いが性犯罪にあったと聞きますし、


「あんな販売店さんこれを機に流されちゃえば

良かったのに」、と最低の発言したうちの会社の社員さんは

津波で家を失った方を数人ご自宅に居候させてあげています。

オール電化で快適に過ごされている旦那の友人は

もう20人以上にシャワーを貸してあげているし、

(私もあやかりました!)

震災当日、避難所から見た星は

停電で真っ暗になった空に光輝いて本当に美しかった。

キレイだと素直に思った気持ちを


不謹慎と感じるなんてやっぱり不思議。

被災地はいろいろ。星の数ほどいろいろ。



いろいろもろもろ消化できないものが胸につかえるけれど

そうやって忘れずにいることが大事なんだよなと思います。

テレビは商業媒体であり経済活性の源でもあるから

震災の報道が減っていくことは致し方ないことです。

だからこそ忘れずにいたい。と無い頭しぼって一生懸命時間をかけて

こうしてブログに書いています。




身内や友人が「何か送ってあげたい!」と言ってくれるのですが

ことたりているから何にもいらないよと言っています。

運送会社の兄ちゃんが一生懸命運んでいるのを目にします。

震災の直後ですら佐川のトラックは走っていました。

物にのせて想いを届けること、確実に届けることに

使命を感じて、いつも運送会社の方は走っていますね。

格好いい。

ものが届かなくても想いは一足先に私のもとに


届いているのでもうそれだけで充分です。



お願いできることがあるとすれば、

ずっと先でもいいので

東北に遊びにきて!と言うようにしています。

東北の経済も観光も大打撃だから

足を運んでもらえることが本当に有難い。

義援金というかたちもあるけれど

お客さんが激減してしまう地域に観光にいってお金を落とすという


義援金のかたちもあるよねと思っています。



昨日新聞で読みましたが

世界各国から届く救援物資は仙台市で大量にとまっているそうです。

道の封鎖やガソリン不足で隅々まで行き届いていないそうです。

どうりで、市内の避難所は配給が豪華だと聞きますが、

場所が離れると1日みかん1個なんて話も

ききます。

本当に必要なところには届いていない


不平等な現状があるから

ますますお金を回して活性化するほうに使いたいと思うように

なりました。



まとまりなく長くなってしまいましたが、

皆さん余震に気を付けつつ生き抜いてください。

皆さんの健康と被災地の復興を

切に願っています。



Posted by 「だてBLOG」 at 19:45│Comments(0)
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